
前回は1歳からできる台所での活動をご紹介しました。続いて、2歳の子にもできる活動をご紹介したいと思います。
その前に今回は、2歳くらいの子どもの特徴と、接し方のポイントをお伝えしますね。
2歳は「模倣の敏感期」
2歳はモンテッソーリでいう「模倣の敏感期」にあります。
大人がやっていることを同じようにやりたい!
一人でやりたい!
そんな気持ちが強くなる時期です。
その証拠に、2歳頃の子どもたちは「ジブンデ!」と大人の手を振り払って、なんでも一人でやりたがる姿が見られるようになります。
大人が何気なく手を貸してあげたらひっくり返って大泣きする姿や、全部ぐちゃぐちゃにして最初から自分一人の力でやり直そうとする姿は、その時期の子どもに関わったことがある方ならお馴染みの姿ではないでしょうか。
ちょっとした手助けに対して火がついたように怒り出すこの時期の子どもを「面倒だな…」と感じることもあるかもしれませんが、この時期は様々な力を獲得する「黄金期」でもあります。
自分でやりたい!
一人でやりたい!
そう強く願い、そこに全力でエネルギーを注ぐ子どもをうまく導くことで、できることがどんどん増えます。できた!という経験を積むことで、自信も出てきます。
この時期は自立に向かって大きく飛躍するチャンスでもあるのです。
子どもが「やりたい!」と言ったら
子どもが何かを「やりたい!」といったときには、ぜひやらせてみて欲しいのです。
その前に簡単なお手本を見せます。
お手本はどうやって(道具を)使っているか、どうやって動いているかを子どもに見せる機会です。
例えば、お母さんがスプーンでおかずをよそっている時に、「やりたい!」と言ったら…以下のように3つの手順で見せます。
【1】ものの名称を伝える
「これはスプーンっていうよ」と、スプーンを見せて名称を教えます
【2】道具の使い方を正しく見せます
「スプーンはこうやって持つよ」と、スプーンの正しい持ち方を見せます。この時、三本指(親指・人差し指・中指)をどのようにスプーンの柄にあてているかを順を追ってゆっくり見せます。
【3】やり方を見せます
「こんな風に入れてね」と言って、お皿によそう動きを見せます。
お手本を見せるコツ
ポイントは「ゆっくり動くこと」です。子どもには大人の早い動きを目で見て理解・再現することが難しいため、ゆっくり見せてあげてください。
そして「失敗したとしても、責めないこと」です。失敗を責め続けるとチャレンジできなくなってしまいます。失敗したときには(この場合はこぼす、など)後始末をどうするかまで学べる良い機会です。後始末の方法を教えてあげてくださいね。
我が家では2歳の娘によくお手伝いをしてもらっていました。
プチトマトを洗ってヘタをとるおしごとでは、いつの間にか濡れた洋服を脱いで上半身裸になっていたり、洗いながら食べてしまってトマトは半分しか残らなかったり…
そんな姿も、振り返れば最高に愛おしい忘れられない思い出です。
次回は2歳からできる台所仕事をご紹介しますね。
この記事を書いた人:丘山亜未(プラスモンテ)
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