【子どもの姿勢を守る】姿勢とメンタルの関係

前回までのコラムでは、姿勢が悪いことが体にどのような影響を与えるのかを書いてきましたが、今回のコラムは、『姿勢とメンタル』についてのお話しです。

また、良い姿勢を取りやすくなる『足指のエクササイズ』もご紹介します。

姿勢とメンタル

姿勢とメンタルには、どのような関係があるのでしょうか。

イメージしにくいかもしれませんが、体と心がつながっていることを表す言葉はたくさんあります。

  • 自信がある→『胸を張る』
  • 落ち込む→『肩を落とす』
  • 気負う→『肩肘を張る』
  • ほっとする→『胸をなでおろす』
  • 物事に動じない→『腹が据わる』

このように心の状態を体の部位を使って表現する言葉が昔からあったのです。

脳と姿勢

脳は常に身体の状態をモニタリングしています。五感や感覚器を通して送られてくる情報を処理し、身体にどのような指令を送るかを決めているのです。

緊張で身体が硬くなっていたり、きびきび動いているときは、『今は戦闘モードだからアドレナリンを出そう!』

ため息をついたり舌打ちをしたなら、『ストレスがかかっているようだから、コルチゾールというホルモンを出しておこう!』というように。

これらのホルモンは、心や感情と密接な関係のあるホルモンです。

脳はつねに姿勢や身体の動きから情報を得て、どういう指令を送るべきかを判断しているのです。

想像してみてください。

胸を張ったまま落ち込むことは難しいでしょうし、嬉しい時にうつむくことはないでしょう。有名な諺に『幸せだから笑うのではない。笑うから幸せになるのだ』というものがあります。動きやしぐさがメンタルにも大きな影響を与えているのが分かりますね。

感情や気持ちがすべて姿勢によって決まるわけではありませんが、大きな影響を受けていることは間違いないようです。

やる気を姿勢や体で表現する

姿勢がまわりの人に与える印象や影響も軽視できません。

良い姿勢は、適度な緊張感をうみ、仲間のやる気を引き出したり、好印象を与えることができます。

もし私が企業の面接官だとして、どの学生を採用しようか迷ったら、姿勢の良い人を採用するでしょう。『前のめり』という、やる気を体で現す言葉があるように、姿勢や体勢は気持ちを表現する手段でもあるのです。

このように体調面だけでなく、姿勢の良さは、意図しなくとも自身と他人のメンタルに影響を与え、場の空気感さえも変えてしまう可能性があるのです。

近年、姿勢とメンタルに関して、とても興味深い研究がなされています。ニュージーランドにあるオークランド大学の心理学部では、ある研究グループが、姿勢によって困難な読書課題への忍耐力が高まることを明らかにしました。さらに、被験者は悪い姿勢でいるよりも良い姿勢でいたほうが、より自尊心が高く、機嫌も良く、不安が少ないことも明らかになったのです。

良い姿勢でいることは健康に良いだけでなく、高いセルフイメージ、不安を抱かずに困難に向き合えるというメンタルの強さにも関係するというのです。

この理由だけでも子供に良い姿勢を取らせる価値がありますね。

参考文献 Dr.Heidi Haavik著『The Reality Check』

足指のエクササイズ

よい姿勢をとるために大切な部位は、骨盤や背骨というイメージがあるかもしれませんが、足の指もとても重要です。唯一地面に接しているのが足ですし、その足が不安定だとしたら、体幹も安定しません。

足は靴下や靴に覆われ、指は縮こまっています。そういう意味では、五本指の靴下もオススメです。ぜひお子さんの指を広げてあげてください。

[1]となりあう指を左右に広げていきます[2]小指までいったら、親指まで戻ります

靴下を履く前、運動する前、1日の終わりに行うのがオススメです。

※初めて行うときは、痛くないか確認しながら、軽めに広げてあげてください


この記事を書いた人:中村貴博(大倉山・カイロプラクティックTAKUMI院長)

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