
日本では現在、少子化・高齢化が進んできています。また、この影響を受け、育児のあり方にも変化が見られるようになりました。これまでは主に母親が育児を担当する家庭が多かったのですが、現在では父親が育児を担当する機会も徐々に増えています。
さて、読者のみなさんは「イクメン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「イクメン」とは、子育てに関心をもち、またそれを心から楽しむことができる男性のことを指す言葉です。育児を通して父親として自分自身も成長することができる、そんな意味も込められています。
川崎市では5.7%、横浜市では8.2%と全国平均(6.1%)を上回っているというデータもあります。
「かわさきで子育て 男性の育児休業等利用実態と意識」(scrum21.or.jp)
男性タレントが「育児休暇」を取得し、育児に専念するという事例もいくつか報じられていますね。これは男性の「育児休暇」についてのアピールのひとつにはなっているようにも思いますが、まだまだ広まりを見せていないのが現実のようです。
いわゆる「イクメン」がもっと多くなればなるほど、母親(妻)にも自由に活動できる機会が増えるだけではなく、女性としての生き方自体も、大きく変化することになるでしょうし、家族のあり方や子どもたちの将来についても大きく変わることになるでしょう。
筆者である私自身もかつて、ある地方自治体の子育て支援のお仕事に関わることがあり、「イクメン講座」の講師として、育児経験がなかったり自信が持てない父親にお話をし、感謝されたことがあります。
社会全体がもっと豊かになるためにも、さらなるイクメンの登場を待ちたいものです。
次回(2025年8月掲載予定)は、「こんにちは!赤ちゃん!ーこれが私の育児の道ー(注意のポイント、気をつけたいこと)」と題して記事を書く予定です。
この記事を書いた人:田中卓也
群馬県の大学(育英大学)の教育学部児童教育専攻教授。また現在横浜市内の保育系専門学校で非常勤講師を担当している。「保育者は子どもが出会う最初の先生!」をスローガンに、おもしろくてためになる講義を行う。「子どもの遊び・文化&保育教育総合実践ゼミ」を開設し、遊びの実践や研究、保育学生ボランティアの指導、学生と幼児らの自然体験活動のコーディネートなども積極的に行っている。